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連休のアタマに受けた衝撃を未だに引きずっている。
5月3日に行われた総合格闘技イベント『HERO'S』で 前田日明(『HERO'S』スーパーバイザー)に 「武士(もののふ)の中の武士」と紹介され鳴り出した音楽は、 今まで何度聞いたか分からない、桜庭和志の入場テーマだった。 最初は冗談かと思ったが、冗談にしてはタチが悪すぎる、というか、 でも、あの曲が『HERO'S』の会場で流れる、という事は、 桜庭がその場に存在する、というシチュエーション以外は絶対にありえない。 「そんなはずがない。」という思いと「なんてこった…。」という思いで 心が真っ二つに裂けた。 そして、桜庭は本当にそこにいた。 自分はそもそも前田日明原理主義者だ。 日本のプロレスを格闘技へ導いたのは間違いなく前田だし、 自分の格闘技観は前田によって作られた、と言っても過言ではない。 彼は常に時代の一歩先を歩いていたし、 前田が創り上げたプロレス・格闘技団体『RINGS』よりも好きになる団体は 金輪際出てこない、と断言できる。 現に今、『PRIDE』でトップを張るファイター、 エメリヤーエンコ・ヒョードルを筆頭としたロシア勢、 アントニオ・ホドリゴ・ノゲイラがエースを張るブラジリアン・トップチームなどは そもそも『RINGS』から『PRIDE』に引き抜かれたも同然だったし、 そのヒョードル、ノゲイラ、 他には現PRIDEウェルター級チャンピオンのダン・ヘンダーソンも そもそも『RINGS』のチャンピオンだったのだ。 チャンピオンをことごとく引き抜かれた『RINGS』はやがて、活動停止に追い込まれた。 桜庭の決断に対してどうこう、というのは無い。 今まで、どれだけ彼に夢を見せてらったか。 どれだけ彼の試合に(日本の格闘技ファンが)救ってもらったか。 これからは『HERO'S』でがんばってもらいたい。 『HERO'S』に出場する選手達も、さすがに前田が選んでいるだけあって実力者揃いだ。 決して格闘技自体のレベルは『PRIDE』に劣ってはいない。 『HERO'S』も桜庭移籍を起爆剤に盛り上がればいい。 しかし、一つだけ言えることがある。 コンテンツとしての『PRIDE』には、どこも敵わない。 『PRIDE』は格闘技興行を創ってきたのではなく、『PRIDE』を創ってきたのだ。 イベントとしてだけではなく『PRIDE』として『PRIDE』を創ってきたのだ。 個人的に一番切なかった理由は、 『PRIDE』を創ってきたスタッフ達のやりきれなさが、痛いほどわかるからだ。 『PRIDE』をずっと見続けてきた者として、 そして、同じ「モノを創る」ということを生業とする者として、 本当に悔しいだろうと思う。 「裏切られた」と思う人だっていると思う。 『PRIDE』を『PRIDE』に仕立て上げた格闘家の中で、 一番の功績者は間違いなく桜庭だ。 しかしその裏側には桜庭や他のファイターの誇りを『PRIDE』に仕立て上げたたくさんの、 そして『PRIDE』に対する愛に溢れた裏方がいる。 その、ファイターと制作側の奇跡的なシンクロが『PRIDE』を創り上げた。 そしてこの『PRIDE』の世界観はもう、揺らぐ事はない。 勝敗がある限り、そこに「ドラマ」はある。 誤解を恐れずに言えば、 『PRIDE』は“ドキュメンタリー”寄り、『HERO'S』は“競技”寄りだ。 確かに、最近の『PRIDE』の榊原社長が発する言葉には ファイターに対するリスペクトよりも、 より(残酷な)『PRIDE』的発想から来る発言が目立っていたように思うし、 (しかし彼は、地上波の視聴率よりも会場に来る観客とPPV購入者を重視するという、 なかなか珍しい(そしてそれは素晴らしい)経営者でもある。) 『PRIDE』流のファイター演出術は、 結果的に選手を追いつめるような事にもなっていたかもしれない。 (まさに桜庭がそうだったように。) あれから何日か経ってもまだ頭の中の整理はついていない。 でも今、ただ単純に、無責任に、そして心のど真ん中に、明確な感情が一つだけ、ある。 それは「あの稚拙なTBSの格闘技番組の作りで桜庭和志がイジられる事は、 フジテレビの『PRIDE』制作側の思い考えると、どうしても許せない。」 という“悔しさ”と“憂い”だ。 亀田兄弟でボクシングの神聖性を貶め、 K-1 MAXではK-1から“男気”を奪ったTBS。 今度は桜庭を抱えた『HERO'S』で、格闘技から何を奪うつもり? と訝りたくもなるくらい、TBSの格闘技の扱いはヒドい。 とにかく、格闘技を扱うのなら格闘技を貶めるのはやめてくれ。
by masashi10034
| 2006-05-08 18:13
| Fight
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